昨今はPCでも家庭用ゲーム機でも記憶装置としてSSDが用いられているのが主流だと思っているNAGATOMEです。
さて、そういった流れの中、HDDについてはもうその役目を終えてしまい完全にSSDに取って代わられたのでしょうか。
結論から言うと、HDDにもSSDには無いメリットがあります。

何を持って良いというか観点を変えると、HDDにも強みがあります!
今回の記事では、SSDとHDDの違いや、双方を比較した時のメリットデメリットについて触れたいと思います。
特に、PCのストレージの構成を迷っている人や、家庭用ゲーム機の容量増設にどちらを選択したら良いかについて悩んでいる方の力になれたら良いと思っています。
それでは、「SSDとHDDの違いを比較 それぞれのメリットデメリットは? 両方搭載するハイブリッド構成もおすすめ!」について書いていきます。
- SSDとHDDの違い
- SSDのメリット/デメリット
- HDDのメリット/デメリット
- ストレージの構成例
SSDとHDDの違い
SSDとは
SSDとは、ソリッドステートドライブの略で、内蔵しているメモリーチップにデータの書き込みや読み込みを行っています。


とにかく読み込み、書き込みが速い!
HDDに対するSSDのメリット
HDDに対するSSDのメリットは総じて以下の通りです。
- データの読み込み、書き込みが速い
- 耐衝撃性がある
- サイズがコンパクト
- 動作音が静か
まず、HDDと比較したときの最大のメリットは読み込み、書き込み速度が異次元に速いことです。

鈍行列車と新幹線、いやジェット機と言っても過言ではないッ!
最近はSSDを実装したPCが主流なので、あまりHDDに触れたことがない方も一定数いるのでは?(特に若い方)と思います。
HDDでWindowsを起動するときはマジで立ち上がってこないんじゃねーの?と思うくらい遅いケースもあります。
SSDなら電源押して即座に起動なので素晴らしいですね!
また、HDDのように壊れやすい構造ではないため、よくはないですがぶつけたり、落としたりしてもすぐには壊れません。
さらに、構造上コンパクトな設計となっており、以下のように1TBのSSDでも PS5にすんなりおさまります。

HDDのように回転する構造が無かったり、ファンもないため静かに動作します。
HDDに対するSSDのデメリット
HDDに対するSSDのデメリットは総じて以下の通りです。
- 容量単価が高い
- 熱を持ちやすい
HDDに比べ、記憶容量あたりの単価が高い傾向があります。
一昔前よりは大分価格差が無くなってきましたが、それでもまだSSDの方がHDDと同じ容量でも高額になります。
また、静かに動作する反面熱が溜まりやすく、読み込み、書き込みのパフォーマンスに影響が出ます。
そんな時はてサーマルスロットリング(SSDのオーバーヒートを防ぐために発動する速度制限)の数値を参考にすればOKです。
SSDの規格によっては熱対策として、ヒートシンクを備えているモデルもあります。

HDDとは
HDDとは、ハードディスクドライブの略で、内部で高速回転する磁気ディスクにデータの書き込みや読み込みを行っています。


容量単価が安く、最大容量が大きいのも特徴です!
SSDに対するHDDのメリット
SSDに対するHDDのメリットは総じて以下の通りです。
- 容量単価が安い
- 最大容量が大きい
HDDの最大のメリットはSSDと比較して安いことです。

だったら、少しお金を出しても速いSSDの方が良いのでは!?
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、全てのデータに対して高速な読み込み、書き込みが必要でしょうか?
例えばOSやソフトウェアのデータについては、高速起動や円滑に動作させるためSSDに入れるのが良いでしょう。
一方で、画像データや動画データなど(特殊な用途がない限り)高速性はそこまで求められるものではないと思います。
この辺りの話は、後ほどストレージの構成例にて詳細に触れますが、それら高速性の求められないデータについては、NAGATOME個人的にはHDDに格納しても良いと思っています。
また、最大容量の大きいモデルがあるのも特徴ですね。
SSDに対するHDDのデメリット
SSDに対するHDDのデメリットは総じて以下の通りです。
- データの読み込み、書き込みが遅い
- 耐衝撃性がない
- 構造上動作音や振動が発生する
構造上、どうしてもSSDよりデータの読み込み、書き込みは遅くなります。
その仕組みについてはここで説明は割愛しますが、HDDの仕様を見ると◯◯◯rpmの記載があると思います。
これは、1分間あたりのディスクの回転数を表し、数値が大きい方がよりデータの読み書きが速くなります。

HDDでも多少速度が気になるなら、その点を確認すると良いでしょう。

ただし、回転数が速くなれば熱を持ちやすいですし、消費電力も高くなる傾向があります。
HDDは内部でディスクがブンブン回っており、それを磁気ヘッドでデータを読み込んだり書き込んだりする構造のため、衝撃に弱く壊れやすいです。
またそのような構造のため、音や振動がどうしても発生してしまいます。
ストレージの構成例
SSDとHDD双方のメリット、デメリットをご紹介したところで、それぞれどのような構成例があるかについて触れていきたいと思います。

絶対にこの構成が正しい!と言うものはなく、どのような用途かによって変わってくると思います。
オールフラッシュ
全てのストレージをSSDで構成する場合、オールフラッシュなんて言ったりします(主に複数のストレージを搭載する時だと思いますが)。


フラッシュメモリを用いたストレージの総称をSSDと言うためだからかな?
全てのストレージがSSDの場合のメリット、デメリットは次の通りです。
- 全てのデータが高速に読み書きできる
- 費用が高額になる
正直、予算が潤沢にあるならベストな構成かと思いますが、それを言ってしまうと他の用途の話ができなくなってしまうので…笑
ゲームやその他重たいソフトウェアを快適に動かしたいという用途がある場合、この構成がおすすめです。
ゲーミングPCやグラフィカルな作業を行うとための、いわゆるハイエンドPC向けの構成です。
また、高速な読み書きが可能なPS5においては、パフォーマンスを落とさないためにもSSD(M.2)でのストレージ増設をおすすめします。
ハイブリッド
ハイブリッド構成とは、SSDとHDDを両方搭載しているものを指します。
- オールフラッシュより費用が安価
- データによってストレージを使い分けできる
- オールフラッシュより絶対的な性能は劣る
NAGATOMEのPCもこの構成にしていますが、例えばOSやゲームなど、素早い起動や円滑な動作が求められるソフトウェアについてはSSDへ格納しています。
一方、そこまで速さが要求されないデータ、例えば写真や動画、ドキュメントファイルの格納先はHDDにしています。
オールフラッシュよりも絶対的な性能は劣りますが、HDDは容量単価も安く大容量を搭載できるので、予算と相談したい人はこの様な構成もありだと思います。
HDDのみ
今となっては化石みたいな構成だと思うので、こちらのメリット、デメリットについては触れずともおすすめはしません。

ただただ安いとは思いますが、性能を大きく犠牲にすることになります。
何かの検証など特殊な使い方ならまだしもですが、普段使いですら今となっては向いていない構成です。
おすすめのSSD
Nextorage NEM-PA 1TBのレビュー
データの読み書きが速い
Nextorage NEM-PA 1TBの最大シーケンシャル速度(読み出し)は7,300MB/s、最大シーケンシャル速度(書き込み)は6,000MB/sといずれも高速です。

PS5に実装した際も読み込み速度6,541MB/sと、カタログの最大値よりはやや下回る結果ですが、十分な速度が出ています。

以下は本体ストレージとNextorage NEM-PA 1TBのゲーム起動時間を比較したものですが、ほとんど差はなく、両者約13秒でゲームが起動しました。


起動するアプリケーションによっては差が出るかもしれませんが、多分ほぼほぼ変わらないのではないかと思います。
ソニーの技術者、スタッフ集団を中心に創られたメーカーのSSD
冒頭にも記載した通り、Nextorageはソニーの技術者、スタッフ集団を中心に創られた会社で、メモリー・ストレージ・ソリューション事業に特化しているそうです。

信頼性という意味では一定のものがあるかもしれませんね。
一方で、Nextorageのサイトには以下の内容が明記されていました。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントのライセンスプログラムの下で開発された商品ではありません。互換性や高速性は、すべてのゲームタイトルにおいて保証するものではありません。
https://www.nextorage.net/ssds/nem-pa/
まあ、ゲームによっては思うような速度がでないかもよ?ってことだと思います。
NAGATOMEがプレイしている以下のゲームについて、本体ストレージ→Nextorage NEM-PA 1TBに移しましたが…
起動やロードにおいてほぼ差はありませんでした(ロードについてはあくまでNAGATOMEの体感)。
- Call of Duty:MW2/MW3
- ELDEN RING
- グランツーリスモス7
PS5取付ガイドつき
パッケージにも記載のある通りPS5への取付ガイドが付属しています。


取付自体はそこまで難易度の高い作業ではありませんが、コツをつかむまではカバーを外すのに手こずる人が多いのではないかと思います。
カバー取り外しのコツは後述する手順の中でご紹介しています。
内蔵なのでスペースを取らない
内蔵なので、言わずもがなスペースは取りません。
PS5向けには外付けのSSD製品もあるかと思います。
ただ、スペースを取る上に、高速転送可能なUSBポートを1つ消費するため、内蔵SSDの方がメリットが多いかと思います。
2TBモデルより容量単価が高い
Amazon上では価格が変動するので何ともですが、本製品に限らず大体容量が大きいモデルが割安です。
また、Nextorage NEM-PAシリーズにおいては2TBモデルの方がややスペックも高いです。
なので、2TBモデルの方がよく売れているようです。
だからといって2TBモデルを推している訳ではなく、好みや用途で選べば良いと思います。
NAGATOMEの様に沢山のゲームもしないし、データもそんなに入れないのであれば1TBで十分です。
1TBモデルが割高と言っても、出て行くお金の絶対値は少なく済ませます。
一方で、容量に余裕を見てであったり、沢山データを入れるのであれば2TBの方が間違いなくお得でしょう。
↓↓↓こちらが1TBモデル↓↓↓
↓↓↓こちらが2TBモデル↓↓↓
まとめ
本記事は「SSDとHDDの違いを比較 それぞれのメリットデメリットは? 両方搭載するハイブリッド構成もおすすめ!」について書きました。
SSD、HDD、そしてそれぞれの構成のメリット、デメリットを以下にまとめます。
HDDに対するSSDのメリット・デメリット
- データの読み込み、書き込みが速い
- 耐衝撃性がある
- サイズがコンパクト
- 動作音が静か
- 容量単価が高い
- 熱を持ちやすい
SSDに対するHDDのメリット・デメリット
- 容量単価が安い
- 最大容量が大きい
- データの読み込み、書き込みが遅い
- 耐衝撃性がない
- 構造上動作音や振動が発生する
ストレージ構成のメリット・デメリット
オールフラッシュ
- 全てのデータが高速に読み書きできる
- 費用が高額になる
ハイブリッド
- オールフラッシュより費用が安価
- データによってストレージを使い分けできる
- オールフラッシュより絶対的な性能は劣る
用途や予算によってはまだまだHDDにも使い道はありますし、やはり昨今のSSDの速さの恩恵は大きいですね。
以上、NAGATOMEでした!
一昔前よりもSSDの価格も大分抑えられました。