マイクロSDカードを買うたびに、SD・SDHC・SDXCの違いって何だっけ?と調べるNAGATOMEです。
調べてみるとマイクロSDカードに表記されているのはSD・SDHC・SDXC以外にもスピードクラスの種類や、対応UHSインタフェースといったものがあるのでこちらも説明します。

それでは、「マイクロSDカードの表記の見方・選び方 おすすめのマイクロSDカードも紹介」について書いていきます。
- マイクロSDカードの表記の見方・選び方
SD・SDHC・SDXCは容量の種類を表す

SD・SDHC・SDXCは容量の種類を表しています。
種類 | ファイルシステム | 容量 |
---|---|---|
microSD | – | 128MB〜2GB |
microSDHC | FAT32 | 4GB〜32GB |
microSDXC | exFAT | 64GB〜2TB |

フムフム、SD・SDHC・SDXCはファイルシステムと容量が異なるんですね。
ここからはファイルシステムと、各種マイクロSDカードにいついて深堀りしていきます。
ファイルシステムとは
ファイルシステムとは、コンピューターの記憶装置(HDDやSSD)に保存されたデータ(文書や画像、動画など)を管理、操作するために必要なOS(WindowsやMacOS、Linuxなどのオペレーションシステム)の機能の一つです。
ファイルとは、パソコンやスマホのHDDやSSDなど記憶装置に保存された情報のことを意味します。

スマホで撮影した動画を保存したり、再生する時もファイルシステムを使っているということですね!
ファイルの管理以外にも、一般的なファイルシステムは「ファイルの保存機能」、「暗号化機能」、「圧縮機能」といった機能があります。
ファイルシステムにはFAT(File Allocation Table)やNTFS、APFS、XFSなど複数の種類があります。
OSの話になりますが、例えばWindowsでFATファイルシステムを扱うことができますが、APFSはMac専用のファイルシステムのため、Windowsとの互換性がありません。
先述した「OSの機能の一つである」と言う通り、OSによって扱えるファイルシステムが異なります。
BUFFALOさんのサイトで詳細がまとめられているので、ファイルシステムの違いについて気になる方はご参考ください。
ファイルシステム(FAT32、FAT16、NTFS、exFAT、HFS、HFS+、APFS)の違いについて
https://www.buffalo.jp/support/faq/detail/1079.html
microSD
microSDは最大2GBと、最もデータを保存できる容量が少ない規格になります。
microSDXC、microSDHCと互換性があるので、それぞれの対応機器で利用することが可能です。
microSDHC
microSDHCはFAT32ファイルシステムを採用し、最大32GBのデータを保存できる規格になります。
上位互換であるmicroSDXC対応機器には利用可能ですが、microSDのみ対応の機器には利用できません。
microSDXC
microSDHCはexFATファイルシステムを採用し、最大2TBのデータを保存できる規格になります。
また、データの読み込み、書き込みの速度が高速化されています。
互換性について
それぞれの互換性については以下の表にまとめました。
対応デバイス | 使用可能なSDカード |
---|---|
microSD | microSD |
microSDHC | microSD |
microSDHC | |
microSDXC | microSD |
microSDHC | |
microSDXC |

SD・SDHC・SDXCを選ぶときには主にデータ保存容量、ファイルシステムの違いと互換性を考えれば良さそうですね!
スピードクラスについて
マイクロSDカードに記載されているのは、SD・SDHC・SDXC以外にも各種スピードクラスの表記があります。

スピードクラスとはデータの最低書き込み速度のことを意味します。
それぞれビデオスピードクラス、SDスピードクラス、UHSスピードクラスがマイクロSDカード表面に記載されています。
それぞれのスピードクラスについて説明していきます。
SDスピードクラス
SDスピードクラスには4種類の規格があります(「C」の記号で表示されています)。
各規格の最低書き込み速度を以下の表にまとめたので参考にしてみてください。
規格 | 最低書き込み速度 |
---|---|
クラス2(C2) | 2MB/sec |
クラス4(C4) | 4MB/sec |
クラス6(C6) | 6MB/sec |
クラス10(C10) | 10MB/sec |
UHSスピードクラス

UHS(Ultra-High Speed)スピードクラスには2種類の規格があります(「U」の記号で表示されています)。
各規格の最低書き込み速度を以下の表にまとめたので参考にしてみてください。
規格 | 最低書き込み速度 |
---|---|
U1 | 10MB/sec |
U3 | 30MB/sec |

4K映像など大きいデータを書き込みする場合はU3にしたほうが良いと言われています。
UHSインターフェース

UHSの最大書き込み速度については、3種類の規格があります(I、II、IIIの記号)。
各規格の書き込み速度(理論値)を以下の表にまとめたので参考にしてみてください。
規格 | 最大書き込み速度 |
---|---|
UHS-I | 104MB/sec |
UHS-II | 312MB/sec |
UHS-III | 624MB/sec |
最近はスマホのカメラも良くなり、写真や動画も容量が大きくなっています。

ゲームもグラフィックが良くなり、その分データも大きくなりましたね。
例えば、3.12GBのデータを各規格で書き込みする場合、理論値になりますが、UHS-IIIは5秒、UHS-IIは10秒、UHS-Iだと30秒もかかります。
書き込みするデータが大きくなれば大きくなるほど、書き込み時間に大きな差が出てきます。
大きなデータを扱う機器に使用するのであればなるべく速い規格を選んだ方がいいかもしれませんね(機器自体がマイクロSDカードの規格に対応している必要がありますが)。
ビデオスピードクラス

ビデオスピードクラスには5種類の規格があります(「V」の記号で表示されています)。
各規格の最低書き込み速度を以下の表にまとめたので参考にしてみてください。
規格 | 最低書き込み速度 |
---|---|
V6 | 6MB/sec |
V10 | 10MB/sec |
V30 | 30MB/sec |
V60 | 60MB/sec |
V90 | 90MB/sec |
UHSスピードクラスとビデオスピードクラスについて
「C」の記号で表されるSDスピードクラスの他に、UHSスピードクラス、ビデオスピードクラスという規格がでてきましたが、何が違うのだろうと思った方もいるかと思います。

少なくともNAGATOMEは思いました…
調べてみたところ下記通りだったので、同じく疑問に思った人の参考になればと思います。
「U」の記号で表されるUHSスピードクラスは、UHS対応機器向けの規格になるようです。
なので、マイクロSDカードを使おうとしている機器がUHS対応機器であれば確認しましょう。
その際、UHS規格(UHS-I、UHS-II、UHS-III)についてもあわせて確認するようにした方が良いでしょう。
ビデオスピードクラスは、言葉からも想像できるように高画質な動画を撮影する機器向けの規格になるようです。

今どきならドライブレコーダーなどで気にしたい表記ですね。
注意して欲しい「書き込み速度」
ここまで各種スピードクラスについて説明しました。
データの書き込みスピードは速いにこしたことはありません。
一方で、いくらマイクロSDカードの書き込み速度が速くても、使用している機器が対応していなければ意味がありません。

それどころか、性能が高い分無駄な出費となります。
例えば、使用している機器の書き込み速度が4MB/sで、マイクロSDカードがC10(10MB/s)だったとします。
その場合、使用している機器の遅い書き込み速度に引っ張られます。
これだと、折角高速で書込み可能なマイクロSDカードも性能を発揮し切ることはありません。
使用する機器に求められる速度をよく確認し、最適なマイクロSDを購入するようにしましょう。
SDカードの選び方
SDカードの選び方については、目的や使用する機器のスペックによっても異なるため、一括りにこれだ!というものはないと思います。
参考程度ですが、以下のポイントを押さえれば良いでしょう。
用途を明確にしよう
まずはどんな機器に使用するのか、用途は何かをはっきりさせましょう。
例えば、昨今普及しているドライブレコーダーに使用する場合、車のエンジンが掛かっている間はずっとデータが読み書きされます。
そうなると、書き込みの速度が速いものは要求されませんが、容量の大きいものに加え、耐久性の高いものが求められるでしょう。
この様な具合に、機器や用途に応じてどんなマイクロSDカードを選ぶ必要があります。

前提として規格に対応しているかどうか、を確認するのもポイントですね。
容量を決めよう
容量は個人的には大きいに越したことはないと思います。
ただ、容量が大きい=高額になるので、無駄な出費をしないためにも用途を明確にする段階でこれくらいは使うけど、これ以上は必要ないというのは決めておくのが良いでしょう。
例えば、Androidスマートフォンの容量を増やすのにマイクロSDカードの購入を検討する人は、写真や動画を沢山撮るためにという理由が多いのではないかと思います。
写真1枚あたり5MBとして、1GBあたり200枚保存できる計算になるので、例えば64GBのマイクロSDカードを使えば12,800枚の写真が保存できる計算になります。

とは言え、そんなに写真を撮ることがあるでしょうか…?
もちろん、それくらい余裕で保存するという人もいるかも知れませんが、そこまで使わないという人は32GB(6,400枚)やそれ以下で検討しても良いと思います。
計算が面倒だという人は、自分のスマホの容量がいくらで、どのくらいの期間でいっぱいになってしまったか、おおよその目安で考えてみても良いと思います。
例えば64GBのスマホを買ったけど1年くらいで容量がいっぱいになったのであれば、64GBのマイクロSDカードを買えば更に1年、128GBを買えば更に2年は持つと単純計算で考えてもOKだと思います。
速度を決めよう
保存したデータを快適に利用するには速度が速ければ速いほど良いです。

ゲームに利用している場合、転送速度が早ければロード時間も短くなります。
とは言え先述した通り、利用する機器の要求スペックを超えたマイクロSDカードを使うと、最大限性能が発揮されないため無駄になってしまいます。
言わずもがな、速度も速いほど高額になるので、目的を明確にする時点でどんな速度が要求されているかを確認しましょう。
おすすめのマイクロSDカード
Nintendo Switch向け
NAGATOMEはNintendo Switchの容量増設のため、マイクロSDカードを使っています。
任天堂の公式サイトではSD、SDHC、SDXCメモリーカードが使えると公開されています(SDXCを使う場合は本体更新が必要)。
また、快適に遊ぶためには高速なカードを推奨するとして以下の通り内容が記載されています。
Nintendo Switchをより快適に遊んでいただくために、読み込み速度(転送速度)が高速なmicroSDカードをおすすめします。
高速なmicroSDカードの目安
- UHS-I(Ultra High Speed Phase I)対応
- 読み込み速度 60~95MB/秒(読み込み速度が速いほど、Nintendo Switchをより快適に遊んでいただけます)
※UHS-II(Ultra High Speed Phase II)規格には対応しておりません。microSDカード自体は使用できますが、UHS-II規格の読み込み速度でご使用いただくことはできません。
https://www.nintendo.co.jp/support/switch/data_management/microsdcard/index.html
その他マイクロSDカードに関する内容が記載されているので、参照ください。
さて、NAGATOMEがNintendo Switchの容量増設におすすめするのはSanDiscの128GBモデルマイクロSDカード(SDSQUAB-128G-GH3)です。

先に記載した任天堂の公開情報の要件も満たしており、容量も大きく速度も速いので、ゲームを入れたり、キャプチャした画像を保存するのにも向いています。
また、SanDiskは個人的に信頼のおけるメーカーなので、書き込みが上手くできないなどの問題もほとんど経験したことがないのでおすすめです!
まとめ
本記事は「マイクロSDカードの表記の見方・選び方 おすすめのマイクロSDカードも紹介」について書きました。
マイクロSDカードにも容量やファイルシステム、速度といった様々な規格があります。
必ずしも大容量、超高速のマイクロSDカードが良いわけでなく、目的や用途によってはオーバースペックで余分なコストがかかる事があります。
使用する機器の説明書やメーカーサイトをよく確認し、どんなマイクロSDカードが適しているかを確認するようにしましょう。
以上、NAGATOMEでした!
今回は自分の備忘も含め、それぞれの違いについてまとめました!