DNS変更でインターネット回線が早くなる!は基本嘘だと思っているNAGATOです。
「DNSを変えたらFPSが改善した」
「Google DNSにしたら回線が速くなった」
SNSや動画サイトでは、こうした情報をよく見かけます。
ですが結論から言うと、通常のインターネット環境では、DNSを変更してもFPSや通信速度はほとんど改善しません。
もちろん例外はあります。
極端に品質の悪いDNSを使っている場合です。
しかし、日本国内の大手プロバイダが提供するDNSは、すでに十分高速です。
多くの場合、DNS変更で体感差が出ることはありません。
この記事では、DNSの仕組みから、なぜFPSにほぼ影響しないのかまで、初心者向けに分かりやすく解説します。
それでは、「FPSが速くなる? DNS変更で回線速度は改善しない理由を初心者向けに解説」について書いていきます。
そもそもDNSとは?
DNSは「ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み」です。
例えば、私たちは普段こうしたURLを使います。
google.com
youtube.com
x.com
ですが、コンピュータ同士は数字で通信しています。
142.250.xxx.xxx
人間は名前の方が覚えやすいです。
しかしコンピュータは数字(IPアドレス)しか理解できません。
そこでDNSが、「google.comはこのIPアドレス(XXX.XXX.XXX.XXX)ですよ」と案内しています。
イメージとしては「インターネットの電話帳」に近い存在です。
DNSは通信の“最初だけ”使われる
ここが非常に重要です。
DNSは、通信のたびに常時使われるわけではありません。
実際には、最初に接続先を調べる時だけ使われます。
その後のゲーム通信や動画通信は、取得したIPアドレスを使って直接やり取りします。
図にするとこんな流れです。
① ゲーム起動
↓
② DNSに問い合わせ
「サーバーのIP教えて」
↓
③ IPアドレス取得
↓
④ 以降は直接通信
つまり、DNSは“入口”の役割しかありません。
FPS中のリアルタイム通信には、ほぼ関与しません。
DNSには「キャッシュ」がある
さらに、DNSには「キャッシュ」という仕組みがあります。
これは、一度調べた情報を一時保存しておく機能です。
例えば、誰かが先に「youtube.com」を調べていた場合、DNSサーバーはその情報を覚えています。
そのため、次の人がアクセスした時は、すぐに結果を返せます。
イメージとしては、電話帳に近いです。
ユーザー
↓
DNSサーバー
「youtube.comのIPは?」
↓
電話帳に載っていた
↓
すぐ返答
電話帳にない場合は“上位DNS”へ聞きに行く
では、DNSサーバーが情報を持っていなかった場合はどうなるのでしょうか。
この時に行われるのが「再帰問い合わせ」です。
簡単に言うと、「自分の電話帳に載っていないから、他のDNSサーバーへ聞きに行く」という動きです。
図にするとこうなります。
ユーザー
↓
プロバイダDNS
「情報がない」
↓
上位DNSへ問い合わせ
↓
IPアドレス取得
↓
ユーザーへ返答
ただし、実際にはこの結果もキャッシュされます。
そのため、毎回上位DNSへ問い合わせしているわけではありません。
大手プロバイダのDNSでは、人気サイトの情報は大量にキャッシュされています。
つまり、GoogleやYouTubeのような主要サイトで、毎回再帰問い合わせが発生するケースはかなり少ないです。
FPSで重要なのはDNSではない
FPSで重要なのは、主に以下です。
- Ping
- パケットロス
- ジッター
- 回線混雑
- Wi-Fi品質
- ルーター性能
- ONU性能
- IPv6 IPoE対応
特にPingは重要です。
例えば、東京のゲームサーバーへ接続する場合、物理距離が遠いと遅延が増えます。
これはDNSでは改善できません。
また、夜間の回線混雑もDNSでは解決しません。
多くの人が「DNS変更で改善した」と感じる原因は、実際には別の要因です。
「DNSで速くなった」と感じる理由
では、なぜDNS変更で改善したように感じるのでしょうか。
理由はいくつかあります。
ブラウザの初回表示が少し速くなる場合がある
DNSが速いと、サイトへ最初にアクセスする瞬間だけ、若干速くなる場合があります。
ですが、その差は数ミリ秒程度です。
しかも現在は、多くのDNSサーバーが非常に高速です。
体感差が出るケースはかなり少なくなっています。
たまたま回線状況が良かった
インターネットは常に混雑状況が変化しています。
DNS変更直後に回線状況が改善しただけなのに、「DNSのおかげ」と誤認するケースがあります。
特に夜間は変動が大きくなります。
プラセボ効果
人は「改善する」と思うと、実際より良く感じることがあります。
これはゲーム界隈でもよくあります。
- LANケーブルを変えた
- DNSを変えた
- 設定を変えた
この直後にたまたま勝つと、「効果があった」と感じやすくなります。
大手DNSはそもそも十分高速
日本国内の主要プロバイダは、大規模なDNSサーバーを運用しています。
さらに、DNSには強力なキャッシュがあります。
つまり、多くのアクセスは、すでに保存済みの情報を返しているだけです。
毎回ゼロから問い合わせしているわけではありません。
しかも、国内ISPのDNSは日本国内に配置されていることが多く、物理距離も短めです。
サーバースペックも十分です。
そのため、普通の環境ならDNSがボトルネックになることはほぼありません。
むしろ重要なのは回線方式
FPSを改善したいなら、DNSより優先すべきものがあります。
それが回線方式です。
特に日本では、PPPoEとIPoEの差が非常に大きいです。
夜間にPingが悪化する場合、DNSよりこちらが原因であるケースが多くあります。
また、Wi-Fi環境も重要です。
古いルーターや2.4GHz帯の混雑は、ゲーム遅延の原因になります。
DNS変更より、こちらを見直した方が効果は大きいです。
DNS変更が有効な“例外”
もちろん、DNS変更が意味を持つケースもあります。
例えば以下です。
- 異常に遅いDNSを使っている
- 海外の怪しいDNSを設定している
- DNS障害が起きている
- フィルタリングDNSが重い
この場合は改善する可能性があります。
ですが、それは「壊れた環境を正常化した」だけです。
通常環境から劇的改善したわけではありません。
結論
本記事は「FPSが速くなる? DNS変更で回線速度は改善しない理由を初心者向けに解説」について書きました。
DNSは、インターネット接続時に「名前をIPへ変換する仕組み」です。
ですが、FPS中のリアルタイム通信にはほとんど関与しません。
しかも現在の大手DNSは、
- キャッシュが強力
- サーバー性能が高い
- 国内配置が多い
- 遅延も十分低い
という状況です。
そのため、普通の回線環境でDNSを変更しても、FPS改善効果はほぼ期待できません。
もし本当にゲーム環境を改善したいなら、見るべきはDNSではありません。
回線方式。
Wi-Fi環境。
ルーター性能。
そして回線混雑です。
ここを改善した方が、圧倒的に効果があります。

















